
花瓶の花を背景に、ジャンヌ・サマリーがモデルをつとめたとされる少女が日本の団扇を手にしている。これは日本趣味(ジャポニスム)が当時流行していたことを反映している。しかし実のところ、ルノワールはあまり日本趣味の作品を手がけていない。1889年のパリ万国博覧会で展示された日本の版画を友人とともにみたとき、彼は「見事なものがあった」と認めているものの、シャルパンティエ夫人の日本趣味でふんだんに装飾された客間のおかげで、日本美術に食傷気味だったという。
賀川恭子著『ルノワール 光と色彩の画家』(角川文庫)より
賀川恭子著『ルノワール 光と色彩の画家』(角川文庫)より
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